認定スクラムマスターのmi7mi(みなみ)です。
今回は、悩めるスクラムマスターに向けて、スクラムで活用するホワイトボードツールについて、取り上げたいと思います。
ちなみにホワイトボードはこんな感じです。
ページの下部に、ホワイトボード用のパワーポイントをダウンロードできるボタンがありますのでご覧ください。
なお、各種スクラムの用語の詳細については、このサイトでは説明しません。なるべく平易な言葉で説明しますが、ご容赦ください。
アジャイルの心構えと準備
はじめに
みなさんは、アジャイルについてどのように学ばれているでしょうか?最近は、アジャイルでプロジェクトを進めようと、多くの組織で声高に叫ばれており、アジャイルの考え方は書籍やセミナーなどで多くの発信があるかと思います。
アジャイルの書籍としては、下記がとてもわかり易いかと思います。
私自身も、認定スクラムマスターの資格を取りましたが、実際にアジャイルの考え方に沿って進めようとすると、どのようなツールを使えばよいのか、あるいは月額サブスクリプションのために有償の壁があるといった方も多いのではないかとも思います。
アジャイルでのプロジェクトの進め方は、数多く出ている他の書籍やWebサイトに譲るとして、今回はスクラムで利用するホワイトボードツールについて、有償ツールに頼らなくてもパワーポイント or Google Slide で十分であることをご説明したいと思います。
対象者
今回、対象にする方は、組織で下記のいずれかを利用されている方となります。
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Microsoft Office 365 利用者
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Google Slide 利用者
これから説明するホワイトボードのスライドですが、Microsoft Office 365 や、Google Slide での、共同編集モードを利用することになります。スライドに、参加者全員で書き込んでいくイメージですね。
ホワイトボードツールはスライドで十分
無償のホワイトボードツールも多く出てはいますが、いろいろと制約があったりして不便なところも多いのではないでしょうか。
スライドを使ったホワイトボードでは議論後もそのまま資料として使えるし、新たに使い方を覚える必要もありません(ラーニングコストが掛からない)。なので、とても強力なツールとなります。
実際にホワイトボードの活用する
では、実際にホワイトボードのスライドを見てみましょう。なお、以下のGoogle Slide で公開をしていますので、「ファイル」→「ダウンロード」をしてみてください。
※上記は、許可無く、掲載内容の一部およびすべてを複製、転載または配布、第三者の利用に供することを禁止します。
Microsoft PowerPoint形式でもダウンロードが可能です(フォントが崩れるので、フォントだけ游ゴシックなどに修正いただければ。)
ホワイトボードのテンプレート利用方法
こちらが、スライドの1枚ものになります。テンプレートですので、右側のふせんなどを除いて白紙の状態です。
テンプレートの使い方
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一番右に「名前」というカードがあります。ここに参加者の名前を書きます。最大8名分用意していますが、人数が増える場合には色を増やしてください。
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名前の横に、「ふせん」と書かれたカードがありますね。参加者はこのふせんをコピーして、自分の意見をペタペタ貼っていくことになります。どの色が誰の意見なのかがわかりやすいかと思います。
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右下の矢印やカテゴリなどは、適宜、議論をまとめるときに使ってください。
なお、ふせんのサイズは基本的に固定して、文字数がオーバーする場合には、文字サイズを小さくすることがオススメです。その方が、後の議論や意見をまとめやすくなります。
次以降では、アジャイルの各イベントに沿ったホワイトボードを紹介していきます。
ユーザーストーリーマッピング
プロダクトのストーリーを、スクラムチーム全員で考えるホワイトボードです。プロダクトオーナーが、プロダクトの目的や、プロダクト利用の場面を提示して、スクラムメンバーでエピックやストーリーを考えていきます。
使い方
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まず、プロダクトの目的・目標を明文化します。プロダクトオーナーが記載をすると良いでしょう。
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次に、ペルソナとしてどのような人物をターゲットにするか明確にしましょう。
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プロダクトがどのような場面で使われるかを定義して、その場面に沿った必要なエピックやストーリーを開発者含めてチーム全員で検討します。各ふせんを使って、意見を書き出し、スクラムマスターが同じ意見をまとめるなど全体を整理します。
プランニングポーカー
ユーザーストーリーから導き出したストーリー(=バックログ)ごとに、どれくらいの作業となるかポイントの見積もりを行う方法です。
使い方
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表の一番上の「名前」に、スクラムメンバーの名前を記載します。
- 基準となるバックログアイテムを #1 の行に記載しましょう。仮にポイント「3」とつけたとします。
- 以降のバックログアイテムに対して、基準に対してどのくらいのポイントになりそうかの見積もりを行います。、せーのでメンバーが記載していきます。
ポイントをつけるときには、フィボナッチ数列 (1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55...) のポイントをつければ良いと言われています。だいたい3つの連続する数になったら、平均を取ってそのバックログアイテムの作業ポイントとしましょう。
なお、このスライドは特にふせんを使うわけではないので、似たようなExcelシートで自動計算できるようにしても良いかと思います。
ふりかえり KPT法
レトロスペクティブ(ふりかえり)でよく利用されるKPT法のホワイトボードです。
使い方
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まずはKeep、Problemについてふせんを使って書き出してみましょう。Keepは良かったこと、Problemは問題点です。
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Keep、Problemを基にして、次のスプリントでTryすることをスクラムチームで考えます。前回のTryに対してどうだったかも振り返ってみましょう。
- ホワイトボードに補足を書いていますが、Kepp・Problem・Tryに対して、最後にスクラムマスターが整理をして、次のスプリントに向けてカイゼンをしていきましょう。
まとめ
今回は、アジャイル・スクラムで必要となるホワイトボードツールについて、取り上げました。ホワイトボードで使える型としては、インセプションデッキ、星取表、仮説ボードなども有名ですね。
今回は、超基本ともいえるボードを取り上げましたが、他のボードについてもこちらのブログで、引き続き発信をしていければと思います。
改めてホワイトボードのリンクを貼っておきます。
※ 上記は、許可無く、掲載内容の一部およびすべてを複製、転載または配布、第三者の利用に供することを禁止します。
ご覧いただきありがとうございました。